不動産の鑑定評価拡大により、相続税・贈与税の課税をより公平にします。韓国国税庁は、国税庁のカン・ミンス庁長の就任以降、国税庁の本来業務である「公正な課税」に重点を置き、納税者が過不足なく正当な税負担を行えるよう取り組んでいます。その一環として、相続・贈与される不動産を時価に基づいて評価するため、不動産の鑑定評価対象を追加し、その範囲を拡大する予定です。小規模ビル(いわゆる「コマビル」)鑑定評価の背景と成果相続・贈与財産は、売買価格や鑑定価格などの「時価」による評価が原則です。ただし、時価の算定が困難な場合には、基準時価などの補充的評価方法が用いられます。相続税及び贈与税法では、国税庁が鑑定評価を通じて時価を算定できることが規定されており、これに基づき2020年から、個別基準時価が公示されていない中小規模の商業用ビル(いわゆる「コマビル」)を対象に鑑定評価事業を実施してきました。国税庁は2020年から2023年までの4年間で、総額156億ウォンの予算を投じ、基準時価で申告された727件のコマビルを鑑定評価しました。その結果、申告額(合計4.5兆ウォン)よりも71%高い評価額(合計7.7兆ウォン)で課税が行われました。また、納税者自らが鑑定評価を行って申告する割合も、2020年の9.0%から2024年には24.4%へと大きく増加しており、コマビルについては時価に近い形での課税が着実に広がっています。住宅用不動産を鑑定評価対象に追加近年、住宅用不動産の取引価格が上昇する中で、一部の超高額マンションや高級一戸建て住宅では、公示価格が実際の売買価格の半分にも満たない事例が見られます。また、これらの物件は比較対象が少なく、時価の把握が困難である点において、コマビルと類似した性質を持っています。しかしながら、これまで住宅用不動産は鑑定評価事業の対象外であったため、時価より大幅に低い公示価格で相続・贈与が可能となり、場合によっては中型マンションよりも大型の超高額マンションのほうが贈与税が低くなるという逆転現象が生じるおそれがありました。このため、国税庁は実際の価値に即して相続・贈与税を負担するように2025年より、時価より著しく低い価格で申告された住宅用不動産なども鑑定評価対象に追加する予定です。選定基準の緩和による鑑定評価範囲の拡大鑑定評価の対象および選定基準は、国税庁訓令「相続税及び贈与税事務処理規程」に定められており、来年は鑑定評価の範囲を拡大するため選定基準も引き下げる予定です。現在は、申告価格が国税庁算定の推定時価(5社の不動産鑑定法人に推定時価の算出を依頼し、最高額および最低額を除いた金額の平均値で算定)より10億ウォン以上低い場合、または、差額割合((推定時価-申告価格)÷推定時価)が10%以上の場合に鑑定評価対象として選定しています。来年からは、推定時価より5億ウォン以上低い場合、または、差額割合が10%以上の場合に対象を拡大します。国税庁は、これらの内容を盛り込んだ「相続税及び贈与税事務処理規程」の改正案を行政予告し、20日間の意見公募手続きを経て、2025年1月1日より施行します。改正案の詳細内容は、国税庁のホームページにてどなたでもご確認いただけます。また、2025年1月1日以後に相続税・贈与税の法定決定期限が到来する不動産から、改正規定が適用されます。※ 国税庁ホームページ(nts.go.kr)→ お知らせ・ニュース → 告示・公告・行政予告 → 行政予告鑑定評価拡大による期待効果① 公平な課税の実現鑑定評価拡大により不動産の相続・贈与において実際の価値に基づく課税を行うことで、より公正で合理的な税制の実現が期待されます。② 譲渡所得税の軽減効果相続・贈与時に鑑定価格で評価すると、相続税・贈与税は増加する可能性がありますが、将来売却する際の取得価額が高くなるため、譲渡所得税が軽減される側面もあります。③ 鑑定手数料の控除納税者が自主的に鑑定評価を行って申告した場合、鑑定手数料(最大500万ウォン)を相続・贈与財産額から控除できます。また、追加の評価手続きなしに早期決定が可能となります。今後の方針国税庁は、申告案内の段階から鑑定評価制度について説明し、対象に選定された場合には、評価方法および手続きに関する個別通知を送付する予定です。さらに、国税庁は鑑定評価をより公正にするため内外部委員(内部3名・外部4名)で構成される評価審議委員会において鑑定評価額を再検証するなど、公正性と信頼性の確保にも万全を期します。加えて、これまで予算不足により翌年度へ繰り越されることが多かったコマビルの鑑定評価も拡大し、不動産を過多に保有する法人が直接・間接に保有するゴルフ場・ホテル・リゾート、さらには書画・骨董品についても鑑定評価を強化するなど、相続税・贈与税の公平性向上に引き続き取り組んでいきます。【出典】 この記事は韓国の「国税庁ブログ」の許可を得て日本語で翻訳したものです。 2024.12.9 https://m.blog.naver.com/ntscafe/223684831494このコーナーは一般的な情報をお伝えすることが目的であり、翻訳の限界から正確性・網羅性を保証するものではありません。このトピックスをご参考に意思決定をされて直接・間接に何らかの損害を被られても、一切の責任は負いかねます。意思決定にあたっては専門家に個別具体的にご相談なさってください。